Neurohog Reports

日米英で学校を卒業して、それぞれの大学・研究・テニス・海外生活について記事と漫画にしています。

理系学部生が配属前に研究室に出入りする意義とその方法【アメリカでは普通?/メリットは?】

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アメリカではそもそも基本的に研究室配属は存在せず、研究室で研究するには自らが能動的に動いて所属させてもらう必要があります。この記事ではそのような研究室配属を経ないで研究室に所属する方法にどのようなものがあるかを解説したいと思います。*1

 

 

 

日本でこのテクニックがいるか?

海外大学院を狙うならいる

日本には研究室配属がありますから、一見すると研究室に所属するための工夫なんて要らないような気もすると思います。しかしあなたが海外大学院を狙っている、もしくは少しでも考えているなら話は別です。過去記事で解説したようにアメリカの学部生たちなんかは学部一年二年辺りから研究室に所属して、卒業する頃に論文を持ってトップ校へ出願する人も多くいます。そんな人たちと国籍のハンデを背負いながら争う訳ですから、研究実績の面で最後の一年足らずしか研究してませんでは相手になりません*2 結果として修士を取ってからアメリカに留学する人もいますが、アメリカは学部卒業が博士課程進学の要件なので、それだとアメリカ人より2年多く、最低7年大学院に通うことになるわけです。

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研究職を目指すならおすすめ

例え海外大学院を目指していなかったとしても、研究職を目指しているなら私個人としては早く研究を始めるのはおすすめです。基礎が疎かになる等の不安要素もあることにはあると思いますが、大学生ってけっこう暇です。バイトなんてしてる暇があったら大学生の時にしかできない経験を積むべきだと私は思います。

特に化学、生物系や工学系は作業そのもののレベルは高校生でもできるようなものも多いです。自分でプロジェクトを引っ張れる知識が付いてからようやく研究室に配属では、知識があるのに作業に慣れ、覚えるのに時間を費やさなければいけません。基礎を身につけながら並行して技術も覚えることで、プロジェクトを引っ張れる知識がついたときに自在に研究することができるでしょう。

 

余裕があるならやって損はしない

日本では研究室配属があって間も無く就職活動、もしくは院試があります。修士に進んでも一年ちょっとでまた就活と、ゆっくり研究できる時間はあまり取れないように思います。大学院に進もうかどうか迷っている人や、親の支援が十分あってバイトに追われることがない人は試してみる価値が十分にあると思います。サークルで何々しました、より自ら志願して研究室に所属して研究してましたの方が就活するにも明らかに有利でしょう。

 

配属前に研究室に所属する方法

教授にメールして聞く

ど直球のな方法ですが、この方法から研究室見学、面接、そして所属に至る人も多いので侮れません。メールアドレスは研究室のページに載っていたり、論文にくっ付いていたりします。ただしそこら辺の学部生のメールなので、返信が来ないことも多いです。いちいちめげずにメールを送り続けるのが良いでしょう。どんな風にメールを書いたら良いかは別の記事で紹介しようと思います。

 

授業で抜群の成績を残して仲良くなる

主に二年生の終わりあたりからの話になると思いますが、教授が直接教えるある程度専門的な授業で良い成績を残し、オフィスアワー等にしっかり参加して実力を認知してもらう方法です。そもそもお目当ての授業がなかったり、実力がなければ無理など制約もありますが、例えその教授の研究室に所属するに至らなくても、推薦状は書いてもらえるかもしれません。専攻の授業は真面目に受けておいて損はしないでしょう。*3

 

TAと仲良くなる

上記の派生で主にアメリカ勢向けですが、TAと仲良くなってTAの所属する研究室に所属する道が開けることもあります。学部生は特に給料が出るわけでもなんでもないことが多いですが、逆に言えばその分受け入れる側にもリスクが少なく、ハードルが低いという利点があります。TAが責任を持って教えるよというお膳立てがあれば教授もダメだということはあまりないのではないでしょうか。ただし、TAの使いっ走りみたいになる可能性も否めません。

 

セミナー・講演を聞きに行って終わったところを直撃する

アメリカ、日本を問わず大学・研究機関では毎日のようにセミナーや講演が行われています。学外から発表者を招いて行うことも多いですが、学内の教授やポスドクが発表を行うこともあります。従って、興味がある分野の先生のトークを聞きに行って、その直後に突撃する選択肢が生まれるわけです。

この方法にはメール方式にない幾つかのメリットが存在します。まず、講演を聞きに行くわけですから当人がどんな研究をしているのかがよく分かります。論文などからでは分かりにくい研究の全貌、展望を知ることができます。また、実際に足を運ぶことで教授にやる気をアピールすることもできます。三顧の礼じゃありませんが、直接来る奴とメールだけ送って寄越す奴なら前者を受け入れたくなるものでしょう。

 

募集に応える

アメリカでは研究室に所属する学生を募集するメールが流れることがあります。配属制である日本ではメールこそあまりないかもしれませんが、研究室のウェブサイトに配属前から受け入れ、出入りを認める主旨が書いてあることがあります。最初から向こうに受け入れる気があるなら勝算は当然上がりますが、他の学生も集まりやすいので競争率は高くなるかもしれません。

 

コネを使う

コネと聞くとネガティブなイメージが持たれがちですが、人のつながりですから何も悪いことばかりではありません。使えるもんは使う、あとは出世払いしたら良いでしょう。すでにラボに所属している仲の良い先輩、アカデミックなところ以外での繋がりのある教授、親の友達。色んなところに縁は転がっています。

 

はりねずみ的にまとめると

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全くの手探りだという人はこういう本を読んでみても良いかもしれません。ちなみに私は読んでません。読む気も特にないです。

 

 

 

*1:理系学部生と銘打ったのは文系学部がどういう仕組みなのかさっぱりわからないからです。役立つこともあるかもしれませんが、筆者は理系学部を意識して書いたものであると認識してください。

*2:アメリカの大学院なんかではいわゆる院試は存在しないので研究経験は最重要視される項目です。

*3:筆者も教授四人の推薦状のうちの2つはこの方法で手に入れました。