Neurohog Reports

日米英で学校を卒業して、それぞれの大学・研究・テニス・海外生活について記事と漫画にしています。

全米テニス協会の出したロックダウン後のテニス再開ガイドライン和訳してみた【コロナウイルス対策】

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日本でも特に東京では多くのテニススクール、テニスコートが営業・利用停止になっています。コートが使えるようになってもすぐにプレーを再開していいのか、しても安全なのか、テニス愛好家の方々は頭を悩ませているところかと思います。つい先日全米アメリカ協会、USTAが"Playing Tennis Safely: Player Tips and Recommendations"と題してロックダウンが緩和されてテニスができるようになった際に気をつけることなどをまとめたガイドライン的なものを公開しました。今回はこのガイドラインを和訳したので、皆さんがテニスを再開する際に参考にしてみてください。

 

 

 

 

*I have translated USTA's article with my own interpretation; This is not an official translation or statement of USTA. I translated the article for the benefit of general public and have no intention to violate the copyright of USTA, if there's a problem please let me know through comment, website, or twitter. 

*英検1級+アメリカの大学卒業なので、和訳が大きく間違う心配はほぼありませんが、あくまで私見で訳したもので、公式発表ではありません。ミスにお気づきの際はお知らせください。

 

本文はこちらです。重要そうな部分は勝手にハイライトして、アメリカにしか関係ない警戒レベルの話等は省きました。

www.usta.com

 

 

本文

テニスは直接の接触が起きないスポーツなので、プレーヤー同士が2mの間隔を保ってかつこの記事の安全対策が実行されれば、テニスのもたらす身体的、精神的な恩恵を安全に享受することができるでしょう。

テニスボールがコロナウイルスを伝搬させるという確かな証拠はありませんが、コロナウイルスは感染者の呼吸飛沫は物体の表面に最大3日生き残ることが知られています。テニスをプレーするのであれば下記の安全対策を行う必要があるといえます。

 

プレーする前に

  • あなたの住む地域においてプレーが許可されているか確認してください。
  • 規制が緩和されたとしても、安全対策はワクチンや効果的な治療法が確立されるまで取っておく必要があります
  • USTA Medical Advisory Groupは競技レベルのプレーヤーが段階的に復帰することを推奨しています。最低でも3週間のトレーニング期間を設けてから試合に復帰してください。
  • 家族や同居人、もしくは重症化のリスクが低い人と一緒にプレーしましよう。

次のうちどれかに当てはまるようならプレーを控えてください

  • 診断されていなくても、コロナウイルスの症状が出ている人
  • コロナウイルス感染者と過去14間いないに接触した人
  • 重症化のリスクが高い人(お住まいの地域の感染状況を確認しながら、復帰にはより慎重になってください。)

 

プレーの準備

  • コートに行く前に石鹸で20秒以上手を洗う。
  • テニス用品、ラケットや水筒をきれいに拭く。ラケットやグリップ、帽子などあらゆる道具はシェアせずに自分のものを使う。
  • 水道の蛇口などに触らずに済むよう、満杯にした水筒を持っていく
  • 可能であれば新しいグリップ・ボールを使う。
  • 手袋をするなどさらなる予防策も考慮する。
  • 咳やくしゃみなどをする場合はティッシュ、もしくは上袖にする。
  • 待ち合わせ時間ギリギリに来てすぐ帰る

 

プレー中

  • プレーヤー同士の間隔を2mに保つ。握手やハイタッチなどの接触は避ける。
  • ダブルスは予想外の接触や接近が起こりうるので、シングルスを優先して検討する。ダブルスをする場合にはブライアン兄弟風のチェストバンプやこそこそ話での作戦会議をしないこと。
  • ボール、ラケット等を触った後に顔を触らないこと。逆に顔を触った後もボールを触る前に手をしっかり拭くこと。
  • ボールはラケットで拾い上げ相手に打ち返すこと。極力ボールを手で拾わない。
  • コートチェンジは行わない。
  • 休憩中も他のプレーヤーと距離を取る。
  • 他のコートからボールが来たら蹴り返すか、ラケットを使って返す

 

プレー後

  • 迅速にテニスコートから出る。
  • コートから出た後に手を念入りに洗う。
  • ロッカールームは使わない。シャワーは家で入る。
  • プレー後に集まってご飯食べたりしない。

 

4〜6球のボールを使う

確率が低いとはいえ、物の表面に付着してコロナウイルスが広がることがある以上、テニスボールがコロナウイルスを伝搬する可能性はあります。心配な場合には次のような対策も考慮してください。

  • ボールに書いてある番号の一致しない新しいボールを2缶開ける。
  • 自分に1つの缶、相手にもう1つの缶のボールを渡す。
  • 自分の缶のボールしか手で拾わないように注意してプレーする。相手のボールが自分のコートにある時は、ラケットを使って拾って相手のコートに打ち返す。

 

あとがきと補足

正直、割と常識的なことしか言ってないようにも感じるかもしれません。ただコロナウイルス対策においては人と距離を開けること、手洗いをしっかりすること、外で顔を触らないことなど単純なことをいかに徹底してやれるかが重要です。それはテニスコート上でも同様です。

また、テニススクールは人と距離を開けることが困難なシチュエーションが多く、それはリスクとなりえます。シングルス>ダブルス>テニススクールの順にリスクが低いと言えるでしょう。上記の和訳にも似た項目がありましたが、いつも同じメンツでプレーする方がいわゆるクラスターを小さくする効果があるので好ましいです。(日常的な濃厚接触者である家族、同居人はそういう意味でプレーの相手として最高です)

解禁されたら純粋に思いっきりテニスをしたいところではあると思いますが、少しの工夫でより安全にプレーすることができるので、テニス仲間とも注意事項を確認してプレーしてください。

 

はりねずみ的にまとめると

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